この度、小田原在住のアマチュア無線家、JA1EGI日比野正男殿より、大戦期の下記米国海軍艦艇用受信機をご寄贈頂きました。日比野殿は軍用無線機、軍装、ラジオの収集家として知られ、日頃より多くの真空管、資料を当館にご提供頂いております。日比野殿のご協力、ご高配に心より感謝申し上げます。御寄贈品 米国海軍RBB(CRV-46147)型受信機(0.5-4MHz) 米国海軍RBC(CRV-46148)型受信機(4-27MHz) 米国海軍RBS型(CCT-46217-A)受信機(2-20MHz) ところで、当館は現在帝国陸海軍無線機材・電波兵器に関わる編纂作業を進めておりますが、この中で、同時代の英国、米国、ドイツ他諸国の関連機材についても、参考資料として併せ、概観を行いたいと考えております。 92式・3式特受信機( 0.02-20MHz)に代表される帝国海軍の艦艇用受信機の項では、以下の各国受信機を併せ紹介したいと考えており、今回漸く日比野殿の御高配によりRBB型及び、RBC型受信機の入手に至りました。概観予定受信機 米国海軍RBB(CRV-46147)型受信機(0.5-4MHz)・RBC(CRV-46148)型受信機 (4-27MHz) 米国海軍RAK型受信機(15-600KHz)・RAL型受信機 (0.3-23MHz)、ストレート構成・オートダイン検波方式 英国海軍CR.100型受信機 (1.6-30MHz) ドイツ海軍Lo 6 K 39型受信機 (1.5-25MHz)、ストレート構成・オートダイン検波方式 上記収集対象受信機の内、英国海軍のCR.100型受信機は梱包重量が40Kgを越えるため、国際郵便サービスが使えず、まず入手は困難です。また、ドイツ海軍のLo 6 K 39型受信機については、非常な希少品で有ることに併せ、重量が65Kgもあり、こちらの入手は絶望的です。Lo 6 K 39型受信機は米国海軍のRAK・RAL型と同様にストレート構成・オートダイン検波方式ですが、その構造はまるで、アルミ合金の塊をくり貫き、構成部品を埋め込んだ様で、誠に驚かされます。 これらより、入手困難な両受信機については海外の収集家に御願いし、各部の写真をご提供頂くつもりです。写真補足 掲示組写真@が、今般日比野殿より御寄贈頂いた米国海軍の艦艇用受信機です。下部左が短波帯用のRBC型受信機、右が長波帯用のRBB型、上に置かれたのがRBS型(短波帯用)受信機です。 写真Aが米国海軍のストレート式受信機RAK型(左)及びRAL型(右)で、RBB型・RBC型受信機は本機材の後継機です。 写真Bは大戦期に於ける英国海軍の主要艦艇用受信機であったCR.100型受信機です。 写真Cはドイツ海軍のストレート式受信機Lo 6 K 39型で、陸上局や大型艦艇で使用されました。