この度、愛知県尾張旭市在住のアマチュア無線家、森本多智男殿より旧軍無線機材の解体部品及び、1952年版のCQ誌他を御寄贈頂きました。 森本殿には以前にも、幾度となく旧軍関連部品の御寄贈を頂いております。森本殿のご協力、ご高配に心より感謝申し上げます。 御寄贈頂いた旧軍関連物品は機材筐体や構成部品、メーター類、真空管やネジ類他多種ですが、これらの中に、零戦等海軍の小型航空機に搭載された「1式空3号無線帰投方位測定機」(無線方向探知機)の外筐体と、本機を機体の専用ベンチに固定するマウントが含まれており、誠に驚きました。 当館は、1式空3号無線帰投方位測定機及び、本機を載せる機体側ベンチを所蔵するも、固定用マウントは未入手でした。このため、今般の御寄贈により、漸く関連部品が充足し、併せ、その構造を知ることが出来、誠に幸でした。 また、旧軍部品と共に、1952年のCQ誌を多数御寄贈頂きました。当館はかねてより、創刊号から1970年迄のCQ誌を収集しておりますが、1952年度は殆どが未収集でした。今般の御寄贈により、こちらの収集も進捗し、誠に幸です。写真補足 左上部の箱が1式空3号無線帰投方位測定機の外筐体で、中央の枠型金物が機体設置用のマウントです。右側上部は、地3号無線機を構成する受信機の、ダイナモ電源収容部です。その下部の木箱は、99式飛5号無線機を構成する受信機の線輪収容箱です。 手前の袋に入っているのは、旧軍機材をばらした折のネジ類です。旧軍機器は異なるネジを多用しているため、オリジナルのネジ類は誠に貴重で、修復には不可欠です。