先日、久しぶりに来日した米国の探検家Justine Taylan氏の歓迎会を、当横浜旧軍無線通信資料館に於いて行いました。氏はPacific wrecksを運営し、南太平洋地域、特にパプアニューギニアのソロモン地区に於いて、ジャングルや海底に残る大戦航空機の探索を献身的に行い、また、戦闘中行方不明となった兵士(Missing In Action)の遺骨を母国へ帰還させる活動を行っています。 当館がJustine氏の歓迎会を行うのは二度目ですが、今回はその後結婚した奥様を連れての来日となり、誠に幸でした。歓迎会は内輪で、11名ほどで行いましたが、今回も又、前回に引き続き、映画監督の片淵須直氏が参加して下さり、自身の作品「世界の片隅に」のプレゼンを行ってくれました。 監督の説明により、映画の中に登場する二式大艇や戦艦大和、重巡青葉他の登場物は練りに練って描き上げられており、信号旗や、手旗信号の動作に至まで、忠実に再現されていることが分かり、流石にマニアの造られた映画と、一同大いに納得しました。 片淵監督が最初にJustine氏の歓迎会に参加されたとき、彼は未だスタジオ・ジブリに在籍し、宮崎監督の下で働いておられました。しかしその後独立し、「世界の片隅に」を制作し、大成功を収められ、誰もが知る映画監督となりました。彼の成功は小生にとっても誠に幸で、誇らしい事でもあります。 片淵監督のプレゼンに続き、これも恒例と成ったALAMANT社の坂井田洋治君によるプレゼンがありました。坂井田君はJustine氏と共にパプアニューギニアに於いて、主に帝国陸海軍の航空機に関わる調査を長年にわたり行い、また、現地住民の発展に寄与すべく、献身的な活動を行っています。 今回のプレゼンは、昨年坂井田君がJustine氏と共に、山本五十六連合艦隊司令長官の遭難日に併せ、墜落現場で行った慰霊祭の報告を中心に行われましたが、映像には長官機をドローンで上空より写した物も含まれており、一同誠に驚愕致しました。また、プレゼン内容には、現地住民に関わる事柄も多く含まれており、坂井田君のこれら人々に対する深い思いを感じる内容となっていました。 プレゼンの後は片淵監督のサイン会となり、その後は場所を移し、Justine夫妻の歓迎ディナーを行いました。話はJustine夫妻の馴れ初めや、彼らが活動の拠点としているラバウルのこと、ラバウルの天然温泉の話や、また、一同連れだったラバウル行きの可能性を探る等々大盛り上がりとなりました。 当日は久々に皆様をお迎えし、誠に幸でした。また、各位がそれぞれ足下を固め、独自の世界を構築しつつ在ることを実感でき、実に有意義な一日でもありました。各位の更なる発展を、心より期待致しております。