掲示は以前米国の蒐集家、故William L. Howard氏より入手した1568型受信機に関わる資料である。 掲示組写真@は1568型受信機を掲載した米国陸軍通信隊作成の資料「CAPTURED ENEMY EQUIPMENT」である。本資料の中に日本側の製作元やその用途についての記述があると考えられるが、残念ながら当館が所蔵するのはその一部で、関連記述は含まれていない。 写真Aは資料に掲載された1568型受信機の前面で、構成部品は左端が心線電圧調整用レオスタット、下部が地線端子、その右が再生調整器、中央が同調用バーニアダイアル、その右が4バンド切替器、上部が空中線端子である。左側面には電源、受話器接続端子が装置されている。 資料B及び写真Cは1568型受信機の内部構成であるが、その製造方法はムキナヌ型受信機に相似している。受信機の左に受話器が置かれているが、その構造はバーニアダイアルと比べてだいぶ大きく、マグネチック型片耳式受話器を推測させる。 受信機の背後に置かれた上蓋の内面に印刷されている図は、1568型受信機とは全く関係がない。本機の製作に際し、不要アルミパネルとして流用されたものと考えられる。