この度、米国のAntique Wireless Association(AWA)博物館の学芸員次席である James Kreuzer氏より掲示写真に関わる調査依頼がありました。依頼内容は当該受信機の機種及び、写真に写る人物の特定です。 本機は鉱石(注)検波式受信機に初期型の三極管二本で構成された低周波増幅器を付加した構造で、開発は逓信省電気試験所と考えられます。受信機の構成、真空管の構造から本機の製造は1917年頃と推察され、また、写真に写る人物は試験所の技術者と考えられます。 つきましては、上記に関わる情報をご所蔵でしたら、ご協力の程を、是非宜しくお願い申し上げます。 なお、James Kreuzer氏には先年、帝国海軍の対空監視用レーダーである1号電波探信儀1型(11号電探)を構成した同期信号監視用オシロスコープの写真をご提供頂いております。(注) 本受信機の検波器は外部付加式である。この時代は鉱石式以外にも各種の検波器が逓信省電気試験所他で開発されたため、写真の検波器が鉱石式であるのかは判定がつかない。